法律どおりの分け方でいいから、遺言書は残さない!?

さて、表題にあるようなことを言われる方がおられましたので、これについて一言。

「うちは子どもが3人いるけど、法律どおりの分け方、つまり3等分ってことでいいなら、遺言書は必要ないんでしょ?」   ということなんですが・・・これはちょっと違います。
なぜかというと、「法律どおりの分け方」ということはいわゆる「法定相続分」ということですよね。

実は・・・この「法定相続分」というのは、ただの基準なんです。

勘違いされている方も多いと思いますが、法律で「法定相続分どおりに分けなければならない。」なんてどこにも書いてないんです。
いや、むしろそのように定めてくれていたなら、相続争いなんて起こらないかもしれません。
法律だけでは自動的かつ強制的に遺産を分配してくれないんです。

ですので、遺言書で相続分の指定がされない限り、相続人全員が一堂に会し、誰が何をどのように相続するかを話し合わなければならない。
これが、一番の相続争いの原因となる「遺産分割協議」というものです。

そして、この「遺産分割協議」で決定された内容、つまり誰がどの財産をどれだけ相続するかを記載した書面(これを「遺産分割協議書」と言います。)を作成して、相続人全員が署名し、実印で押印の上、印鑑登録証明書まで添付しなければなりません。

このような手間を省いてあげるためにも、また骨肉の争いを避けるためにも、遺言書が必要となってくるわけです。

もう一つ付け加えるなら、みなさんの所有されている財産をすべて把握されている方は少ないと思います。
これもまた、みなさんが亡くなった後にどこにどれだけの財産があるか調査しなければならない。
費用も時間もかかりますし、何よりせっかく遺産分割協議がまとまったのに、後日新たな財産が発見されれば、それが原因でもめてしまうかもしれません。

今流行りのエンディングノートを活用するのも良いですが、法的効力がまったくありませんので、やはり遺言書で相続財産のすべてを確定させ、分配方法も指定しておいてあげるというのが、遺された家族にとっては最善の策だと思います。

 

遺された家族のためにひと手間かけるのが親の役目かもしれません。

 

では、また。

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