遺産分割協議をするタイミングは?

遺産分割協議をするためには、まず、相続人全員が相続財産を全て把握する必要があります。
しかしながら、相続財産を管理している相続人とそうでない相続人がいるのは往々にしてある話です。
そのため、相続財産を管理していない(相続財産を把握していない)相続人から遺産の開示と相続の話を切り出さなければならないケースが多くあります。
一般的に、初七日は故人が三途の川のほとりに到着する日、四十九日(満中陰)は故人の来世が決まる日とされ、四十九日までが忌中とされます。
したがって、お通夜や告別式の席で相続の話を出すのは気が早いかもしれませんが、四十九日が明けて遺産分割協議の話をすることは決しておかしくありません。

ただ、「話し合いを求めるにもなんとなく気が引ける」「遺産を管理している方からも特に何の話もない」等で放置してしまっているという方も多いのではないでしょうか。
では、このまま放置しているとどうなるか?
まず気になるのは、相続開始後10カ月とされる相続税の申告納付期限です。
仮に相続人が3名なら、現行の相続税法では、基礎控除3000万円と600万円✕法定相続人の数(3人)で4800万円までは相続税はかかりません。
しかし、それ以上の相続財産があれば、原則として相続税の申告と納付が必要になります。

このようなケースでは、相続税申告期限直前に財産を管理している相続人から、事前の予告なく、いきなり遺産分割協議書が届き、署名捺印と印鑑証明書の交付を迫られることがあります。
「税理士から言われているから早くハンコを押して送り返してくれ」や「これは仮だから後で話し合おう」などと言って署名捺印を求められることも珍しくありません。

しかし、相続税の申告納付期限までに遺産分割協議がまとまらないなら、未分割として相続税申告すれば足りますし、一旦相続税しても、配偶者の税額軽減や小規模宅地の特例なども遡って適用することができます。
ですので、上記のような理由で署名捺印や印鑑証明書を求めてくることに何らの合理性もないですし、遺産分割協議書が完成した後に、あらためて遺産分割協議を求めても拒絶されるのがオチです。

 

以上のように、問題の先送りをしていては、相続争いの原因にもなります。
もし遺産分割協議を切り出しにくいなら、「相続財産より負債の方が多ければ3カ月以内に相続放棄しないといけないし、事業収入があれば4カ月以内に所得税の準確定申告をしなければならないと聞いた。それらを検討するためにも、相続財産を開示してほしい。」と申し入れるのがベストだと思います。

 

 

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