• 離婚に関する手続き

ご離婚される際に決めること

ご離婚をされるにあたって、ご夫婦でしっかり話合い、取り決めておかなければならない事項を、ご参考までにあげておきます。ただし、お子様がいらっしゃる場合、またはご離婚の原因等により、取り決めをおこなっておかなければならない事項が異なってきます。個別具体的な内容については、是非当事務所へお問い合わせください。

※取り決めておかなければならない事項

お子様の親権者

親権者は、法律的に『財産管理権』と『身上監護権』に分かれます。

財産管理権…お子様の財産を管理し、法的手続きの代理をする。
身上監護権…お子様の身の回りの世話や、しつけや教育をおこなう。

親権者に関して争いが無い場合、ご夫婦の一方が親権者となり上記二つの権利を行使することになります。争いがある場合は解決策の一つとして、親権と監護権を分けるという方法がありますが、離婚届には監護者を記入する欄がありませんので、協議書等の書面にしておくことが重要です。
ちなみに、親権者を変更する場合は、家庭裁判所への調停または審判の申立てをすることになりますが、監護者の変更は必ずしも家庭裁判所の手続きが必要ではなく、父母の協議のみで行なうことができます。ただし、協議がまとまらなければ、家庭裁判所での手続きとなります。

お子様の養育費

養育費の額については、支払う側の年収等も考慮して決める必要があるので、一概には言えません。一般的には、お子様お一人につき三万円~五万円程が相場ではないかとおもいます。養育費の算定方法としては、平成十五年に裁判所が発表した『養育費算定早見表』を用いた算定が主流となっております。
養育費に関して決めておくべきことは、支払額はもちろんのこと、支払い方法や支払期日、何歳まで支払うのか等きちんと決めておかなければ、後々のトラブルの原因となります。養育費を確実に支払ってもらうために、口約束ではなく、必ず書面に残しておいてください。

お子様との面会

ご離婚されて、お子様と離れて暮らすことになった親が、お子様と会うことのできる権利を『面接交渉権』と言います。この権利について直接定めた法律はありませんが、父母の協議もしくは裁判所で取り決めることばできます。しかし、注意しておかなければならないのは、この『面接交渉権』は親の権利ではありますが、お子様の権利でもあるということです。ですから、あくまでもお子様の福祉に配慮しなければなりません。そして取り決めを行なう際には以下のような点に注意しなければなりません。

①面接の回数
②宿泊の有無
③面接の方法(家まで迎えに行く等)
④誕生日やクリスマス等のプレゼントの受け渡し
⑤メールや電話のやり取り及び、その制限

お子様の氏と戸籍

両親が離婚しても、お子様の氏と戸籍は変わりませんので、戸籍の筆頭者(多くの場合は父親)の氏を名乗ることになります。ご離婚後、仮に母親が親権者となっても、お子様の戸籍を移動する手続きをしない限り母親の戸籍とは別々です。お子様を母親と同じ氏・戸籍にしたい場合は以下のような手続きとなります。

①母方を筆頭者とする新しい戸籍をつくる
②『子の氏の変更許可申立書』を家庭裁判所に提出する。
③変更許可を得たら、お子様を母親の戸籍に入籍させる。

ご離婚後、どちらの氏を選択するかは、ご自身のお子様の環境(学校等)を考えた上で、結論を出してください。
当事務所では、ご離婚後のお悩みに関しても全力でサポートいたします。